─ フィールド観測と室内分析の融合 ─
大気海洋化学・環境変遷学コース(旧 物質循環・環境変遷学コース)は、北海道大学に設置された2つの研究院・1つの研究所にまたがる7分野の教員が協力して大学院教育にあたっています。複雑な環境変動の仕組をフィールドおよびラボワークを通して明らかにするために必要な要素を学ぶことができるよう、多分野の教員による一貫した教育を行います。
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新入生(修士課程(博士課程前期課程)・博士課程後期課程)募集
本コースでは、さまざまな学部出身者を広く受け入れる事を目的に、本年度から修士課程(博士課程前期課程)の入学試験を変更する予定です。
入学者の選抜は下記3つの結果などを総合して行う予定です。
1)外国語
2)専門科目
3)口述試験
専門科目については、下記のa方式またはb方式のどちらかを選択する事
[a方式]
必答問題:小論文(志望動機、研究に対する抱負などを問う)
選択問題:基礎化学、基礎生物学、基礎地学、地球化学の学問分野から出題されるそれぞれ2問合計8問の問題から2問選択して解答する事
選択問題参考書
基礎化学:「基礎コース 化学」Rob Lewis, Wynne Evans著 薬袋佳孝・山本学・若林文高訳(ISBN-13: 978-4807907090)
基礎生物学:「生物学入門 (大学生のための基礎シリーズ) 」石川統編集 (ISBN-13: 978-4807905478)
基礎地学:「地球惑星システム科学入門」鹿園直建著(ISBN-13: 978-4130627146)
地球化学:「大気・水圏の地球化学」河村公隆・野崎義行編集(ISBN-13: 978-4563049065), 「生物地球化学」南川雅男・吉岡崇仁編集(ISBN-13: 978-4563049058), 「有機地球化学」石渡良志・山本正伸編集(ISBN-13: 978-4563049041)
[b方式]
出願期間最終日2週間前までにコース教員に連絡を取り、与えられた課題について、4000字程度の小論文を出願申請書類と同時に提出する事
春季入試(平成24年度4月入学春季入学試験)は平成24年2月28日、29日に行われる予定です。興味のある学生の皆さんは本コース教員までお気軽にお問い合わせ下さい。
概要
本コースでは、大気・土壌・河川・海洋など地球表層で生起する様々な科学現象を物質循環と化学反応の視点から解明することを目指しています。

上図のように地球化学的試料を採取し、そこに含まれる化学成分の測定をとおして地球上の物質循環と 地球化学的諸過程を理解していきます。
こうした研究は、現在人類が直面している地球温暖化、オゾン層破壊、酸性雨など地球環境問題への深い理解とその解決に必要な知識体系を提供するとともに、環境問題への取り組みには不可欠なものとなっています。
本コースでは、そのために必要な、分析化学、大気化学、海洋化学、同位体地球化学、古気候学など学問の基礎および研究方法論を学生に教育し、この分野における専門家を養成することを目指しています。
本コースの特色は、最も充実したスタッフを整えた研究・教育の一大拠点であり、地球化学関連大学院において我が国最大の地球化学専門コースである点にあります。
教育・研究方針
本コースでは、化学系、地学系、水産・海洋系、生物系、農学系、工学系など、幅広い学科からの出身者が共に学んでいます。そのために、大学院入学後に、本コースでの研究に必要な知識を基礎から学べるように大気海洋化学基礎論などの授業科目とともに、より専門的な教育を目的とした環境分析化学特論、大気圏化学特論、化学海洋学特論、海洋堆積学特論などの授業カリキュラムを整えています。修士課程の研究をとおして、試料の採取から分析機器による化学成分の測定にいたるまで各人が地球化学試料を分析する能力を身につけることを目指しています。また、自らの結果に基づいて新たな知見を学会などで発表する能力を身につけるための教育をおこないます。現代社会が直面する多くの環境問題は地球表層における化学的諸過程が深く関係することから、地球化学の専門知識と能力を身につけた人材の養成は重要な課題です。本コースでは、そうした人材を研究者あるいは社会人として世に送り出すことを目的としています。
入学から卒業まで
本コース入学者の出身大学・学部
- 国内
北見工業大学、小樽商科大学(商学部)、北海道大学(理学部、農学部、水産学部)、酪農学園大学(環境システム学部)、北海道東海大学(工学部)、弘前大学(理工学部)、秋田大学(工学部)、岩手大学(工学部)、山形大学(理学部)、東京理科大学(理学部)、中央大学(理工学部)、津田塾大学(数学科)、東京海洋大学(水産学部)、神奈川大学(理学部)、東海大学(海洋学部)、静岡大学(理学部)、関西大学(工学部)、奈良教育大学(教育学部)、姫路工業大学(環境人間学部)、岡山大学(理学部)、高知大学(理学部)、佐賀大学(理工学部)、水産大学校、琉球大学、横浜国立大学
- 海外
漢陽大学(理学部)、ダッカ大学(化学部)、James Cook University(Faculty of Science and Engineering)
最近の学位論文
- 修士論文(2010年度修了)
- 北太平洋亜寒帯域の生物生産に果たす粒子態鉄の役割
- ポット実験における植物の光合成時の炭素・酸素同位体分別
- Chemical Compositions, diurnal changes and sources of atmospheric aerosols collected at Mangshan site, north of Beijing
- 植物体内の硝酸イオン(NO3-)動態
- 夏季富士山頂におけるエアロゾル中の低分子ジカルボン酸組成と生成過程に関する研究
- 修士論文(2009年度修了)
- 降雨時に河川へ流出する溶存有機物の移行挙動
- TEX86を用いた過去15万年間の南部南シナ海の古水温復元と気候感度制約のための古気候学的アプローチ
- 日本海における沈降粒子中化学成分の季節・経年変動に関する研究〜特にBaについて〜
- 中国三江平原における溶存有機物の蛍光特性
- 西部北太平洋亜寒帯域における基礎生産特性と環境因子との関係
- 海水の酸素・水素および全炭酸の炭素同位体比からみた沿岸域の物質循環
- 海洋大気中における低分子モノカルボン酸:ガス・エアロゾル相における分布とその変動要因
- UK37’とTEX86による東シナ海北部の完新世水温変動の復元
- 過去1500年間の別府湾の古水温復元
- 樹木年輪の安定炭素同位体比を用いた東シベリアタイガ林の過去の水分環境と炭素循環の解析
- 修士論文(2008年度修了)
- 二枚貝化石を用いた最終氷期以降の日本海表層水温・酸素同位体比の季節変動復元
- ۡオホーツク海表層堆積物の有機物の起源推定研究
- 2006~2009年に利尻島で観測された地表O3とCO2の混合比変動
- 中国三江平原における溶存有機物の蛍光特性
- 西部北太平洋エアロゾル中の脂質化合物の分布:父島における季節および経年変化
- 2008年夏季の南大洋における海洋炭酸系の分布と変動
- 修士論文(2007年度修了)
- 北西太平洋亜熱帯域における植物ブランクトン群集の多様性と存在量
- 海水中の酸素・炭素・水素同位体比組成によりみた黒潮周辺海水の特徴
- オホーツク海における溶存腐植物質の蛍光特性と移行挙動
- 北部南シナ海海底コアのバイオマーカー分析による最終氷期以降の環境復元
- 修士論文(2006年度修了)
- モンゴル森林ー草原境界に生育するカラマツの炭素同位体比に関する研究
- 大気降下物の有機物含量と炭素同位体比の季節変動
- 利尻島における大気中CO2混合比変動に関する観測研究
- オホーツク海における炭酸系物質変動の解明に関する研究
- 浮遊性有孔虫一個体ずつの重量および酸素・炭素同位体比に基づく殻溶解・二次石灰化量推定の精密化
- 光合成タンパク質を指標とした西部北太平洋亜寒帯域における植物プランクトンの鉄ストレスの評価
- 東アジア域における大気エアロゾル中の脂質化合物の分布と季節変化
- 西部北太平洋における炭素安定同位体比を用いた人為起源二酸化炭素存在量とその吸収速度に関する研究
- 炭素・酸素安定同位体比を利用した東シベリアタイガ林における大気ー土壌間の炭素交換の解明
- 北海道主要河川中における懸濁態粒子の移行挙動
- 湿原河川水系での溶存有機物の移行特性
- 天塩川水系における難分解性溶存有機物の特徴とその輸送挙動
- 済州島、Gosanサイトにおける大気エアロゾル中のジカルボン酸と関連化合物の供給源と季節変化
- 南大洋における海洋炭酸系の分布と変動に関する研究
- 河川における溶存成分の移行特性に関する地球化学的研究
卒業生の就職先(過去5年間)
- 修士課程修了者(一部卒論生をふくむ)
- 環境関係
マリン・ワーク・ジャパン(2名)、野外科学(2名)、環境水理研究所(2名) 、基礎地盤コンサルタンツ、アジアプランニング、クニミネ工業、ワタミ、 同和クリーンテックス、エコニクス、応用地質、日本エヌ・ユー・エス、メンテック 、荏原製作所
- 科学機器メーカー
ジャスコインターナショナル(2名)、サーモエレクトロン、日本ゲステル
- 各種企業
エア・ウォーター(2名)、日本工営(2名)、 富士通システムエンジニアリング(2名)、NECソフトウエアー、富士通アド バンストソリューションズ、ジャストシステム、帝国石油、山本ビル、 札幌信用金庫、ニトリ、福田組、ブレイク、日野自動車、王子製紙、マリークヮントコスメチックスジャパン、住化分析センター、日経ホーム出版社、東レリサーチセンター、東京エレクトロンソフトウェア・テクノロジーズ、東日本放送、札幌ネクシス、日本ヒューレット・パッカード、日特建設(株)、日立製作所、早稲田環境研究所(株)
- 研究機関
産業技術総合研究所、海洋研究開発機構
- 大学
北海道大学薬学部、国立極地研究所助手、本学低温科学研究所
- 中学校・高校
札幌光星学園高校、函館地区中学校
- 行政機関
環境省、国土交通省国土地理院、気象庁気候海洋気象部、航空自衛隊、東京都水道局、科学技術振興事業団、製品評価技術基盤機構、国際協力機構、北海道宗谷家畜保健衛生所
- 学院進学
本大学院博士課程、本学理学研究科、本学工学研究科、神戸大学経済学研究科、ほか
- 博士課程修了者
- 大学
高知大学海洋コア研究センターPD研究員(2名)、北海道大学理学研究院講師、青森大学助手、スラバヤ工科大学教員、北海道大学理学研究院研究員(COEPD)、トロント大学研究員(学振PD)、東京大学研究員(学振PD)、北海道大学研究員(学振PD)、東京工業大学研究員(学振PD)、名古屋大学太陽地球環境研究所研究員、ブリストル大学研究員(学振PD)、北海道大低温科学研究所
- 研究機関
海洋研究開発機構研究員(5名)、国立環境研究所研究員(2名)、国立極地研究所研究員(2名)、日本原子力研究開発機構研究員(2名)、放射線医学総合研究所研究員、韓国海洋研究院PD研究員、アメリカ国立大気科学研究センター研究員
- 高校
西野学園、北海道利尻高等学校
- 環境関係
マリン・ワーク・ジャパン、グローバル・オーシャン、環境総合テクノス
- 各種企業
花王